いち野猿オタクの感情整理作文(B Pressure結成に寄せて)
「野猿」の元メンバーの数人が次々とインスタアカウントを開設し始めた2019年。
大きな声で言っていいのかよくないのか、なかなか判断できないまま、しかし、いや~こんな未来がくるなんてねと思いながら10数年ごしの「過剰供給」を日々ありがたく拝んでいた今日この頃です。
ぼんやりと今日も更新をチェックするかとインスタを立ち上げたその瞬間。
「あれ?野猿時代の蔵出し写真かな…」と一瞬見まごうスーツ姿の…
違う。これ今のおじさんたちだ。今のおじさんたちの…アーティスト写真だ。
本気でひっくり返るところでした。
「本日情報解禁」石橋貴明プロデューサーによる久し振りの「新ユニット」。
その名も、「B Pressure」…。
あまりにも予想外の事態に対する驚きには、感情というものが追いつかない。
1st Single『Freeze』…いやいや、フリーズしたのはこっちのほうですわ。
インスタのタイムラインを遡ると、石橋貴明御大からのメッセージがあり、そのひとつ前には奇しくも(?)先日ソロデビューが発表された木梨憲武氏によるお仕事シリーズ”ゴスペル聖歌隊の一員”が並んでいたのでした。
「野猿」のメインボーカルは4人。それがとんねるずのお二人と、アクリル装飾スタッフ平山晃哉さんと衣裳スタッフの神波憲人さんでありました。
そして「B Pressure」は石橋貴明御大と平山さん・神波さんの3人組ユニット。
その印象でいえば「ノリさんは?」と言いたくなる方々の気持ちもわかる。けれど個人的には「あと8人は?」という気持ちの方が強かったかもしれない。
11人の「野猿」に対する思いをここで説明してしまうとややこしくなるので割愛しますが、それ故に「野猿」撤収後に生まれた平山さんと神波さんのユニット「Will Call」も当時どう受け止めて良いのかわからないほどでした。神波さんガチ恋勢だったのに。
そうガチ恋だったんです。ガチ恋でありながら、箱推しだった。
当時、ガチ恋という言葉も箱推しということばもなかったけれど。相当ややこしい感情を抱えたファンでした。
しかしさらに月日は流れて、おじさんたちは本っ当におじさんになって。
当時だってすでに無茶を通して活動してくれていた彼らに軽々しく「野猿復活してほしい!」と言える人の気持ちを理解することもできず・・・けれどどこかで並んで立ってくれるだけでもいいから同窓会を叶えて欲しいという相反した思いを持ち続けていた私。
そんな中、2018年3月。母体となっていた番組は最終回を迎えました。
最終回が「野猿」を生み出した『ほんとのうたばん』のセットで、ひとりだけ揃わなかったけれど…メンバーたちがひさしぶりに肩を並べて座ってくれた夢のような時間であったことはまだ記憶に新しいですが。
その時に交わされた貴明さんの「またやりたくなりますね」という隠しきれない喜びと憲武さんの「いえ」というあっさりとした拒絶。
それがまさか、一年半経過してこのような形になって顕現するとは誰が予想できたというのでしょうか。
単純に考えると、
「またやりたい」貴明さんと、「やりたくない」憲武さん。
踊ることは難しい。全員が揃うことすらそうは簡単には叶わない。
すべての条件やメンバーの事情…さまざまな要素を考慮した上での最適解がこれだったと思えます。
きっと「野猿」は彼らにとって…つらいことだけではなかったと信じたいけれど…つらいこともあった。
どう考えたって、本職を持った大人たちがグループ活動を両立させていくのは生半可なことではないことくらいわかります。
結成までにどのような流れがあったかはわからない。けれど願わくば「B Pressure」は無理なく、楽しんで活動できるものであってほしい。
自分の中にある「野猿」に対する思いですとか、いろいろなものが過った結果、いきついたのはそれでした。
「野猿」があったからこそ生まれたユニットだけれど、「野猿」とは別もの。「とんねるず」の石橋貴明だけど「とんねるず」ともまた、別もの。
ファン視点の複雑さにはいったんフタをして、純粋にその活動を応援できればなと思うのです。
音楽面のプロデューサーが後藤次利氏ということも、十分に期待できる一因です。
公式に「類まれな歌唱力」と紹介される温泉仕込み(?)の平山さんの美声、未体験ゾーンの方々にも是非聴いてほしい。
そして48歳、3児の父親となった神波さんがふたたび「アイドル」を解放することを決意してくれた重みをわたしはいま噛みしめています。
ほんとうはヤザワが大好きでロックが大好きな神波さんが常に笑顔を絶やさない野猿のアイドルでいたのは周囲やファンからの期待に応えるためにほかならなくて…。
だから本当に神波さんが飛びぬけているのはアイドル性よりも人を愛し、人を楽しませる思いやりのあるエンタメ性だと思っているんですよ。
そんな彼が18年越しに自らの「アイドル」をふたたび解放してくれた。
だったら応えるのが元ガチ恋勢の矜持ってもんですよ。
デビューライブの大阪は…無理そうですが、関東で何もやらない事はないと思いつつ…いつかはその活動をライブで体感したいなと今は願っているのです。
今度こそ彼らの活動に、何の制限も枷もないはずだから。